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Airborne Kingdom|空中都市を建設するロマンの塊なゲーム【ネタバレなしレビュー】

スチームパンクの世界観がものすごく好きで、「ゲームでも遊びたい!」と、思っていたのですが、主題にしたゲームって意外とそんなに見つからないんですよね。
そんな中、衝撃を受けたのが『Airborne Kingdom(エアボーン・キングダム)』

回転するプロペラ、駆動するエンジン、金属の重厚感……スチームパンクのロマンがあふれてたまらない!

この記事では、『Airborne Kingdom』について、どんなゲームなのかを遊んでみた感想を交えつつ紹介していきます。

 

基本システム

地上の素材を集めて空中都市を拡張し、住人を増やしていくゲームです。
これだけ聞くと、よくある放置系都市拡張ゲームのようですが、それとはまったく異なります。

まず、この空中都市は人が暮らす街であり、かつ巨大な飛行船のようなものです。
飛び立ったばかりの空中都市にはメインとなる動力と最低限のプロペラしかありません。住人の家も、燃料を生み出す装置もありません。

このゲームでは空中都市自体を動かして世界中を飛び回り、必要なものを回収していく必要があるのです。

 

ゲームの流れ

※長いので、簡潔に知りたい方は こちらへジャンプ。

ざっとゲームの流れを説明すると、

 

1.移動&素材回収

住民の家や空中都市の設備を作るためには、木材や粘土などの「素材」が必要です。
地上には数字の書かれた、水・食料・石炭・木材などの「採取ポイント」があるので、そこを目指して都市を移動させ、採取ポイント付近に着いたら、住民を派遣して素材を回収します。

 

2.設備作成

回収した素材を消費して、都市をより効率的に動かすための施設や機械パーツを作成します。
また、家がない住民のために住居を作ることも重要です。(理由は後述します)

 

3.設置

作成した設備を都市に設置します。
通路に面した場所にしか設置できません。
また、都市自体を支える「揚力」が存在し、「揚力」を超えて設備を配置することはできません。

設置時に注意しなければならないのが、「バランス」です。
常に前後左右の傾きが測定されているため、都市全体の重さのバランスを考えながら設備を配置していく必要があります。

 

4.住民の勧誘

設置した設備の運営には、それを動かす人員が必要です。
人手が足りない場合、地上の町や国から現地の住民を勧誘し、空中都市の住民を増やしていきます。

 

5.水&食料の回収

住民がいると、その数に比例して空中都市が貯蔵している水と食料が減っていきます。
水や食料が不足すると不満を抱いた住民が都市を出て行ってしまい、人員が足りなくなってしまうので、水や食料が尽きないように「採取ポイント」で回収しなければなりません。

 

6.石炭の回収

設備建設のための素材回収、住民のための水・食料回収などで空中都市は世界中を飛び回りますが、都市自体を浮遊させる&動かすためには燃料である石炭が必要不可欠です。
石炭も、他の素材と同様に「採取ポイント」にあります。

 

7.人員の維持

空中都市の住民には「満足度」が存在し、満足度が一定値を下回ると住民は都市を出て行ってしまいます。
満足度を維持するためには、住民の要求を叶えなければなりません。
どんな要求かというと、簡単に言えば「家がほしい」、「傾いて嫌だ」、「暗いから嫌だ」、「健康を維持する施設がほしい」などなど。
これらは、設備の作成&設置で解消できます。

 

以上の内容を簡単にまとめると……
何か作りたい!
→材料を回収
→作成して設置したら、それを動かすための人が足りないから住民追加
→人が増えると水や食料が足りなくなるから探す
→常に石炭(燃料)も減っていくので、食料のついでに石炭やほかの材料も採取
→また何か作る
と、いうことを繰り返して、都市をどんどん拡張していきます。
 

面白かった点

・ゲームバランスが絶妙

いろいろ設置すると重たくなる →揚力パーツ設置 →人手不足で動かせない →人員増やす →水&食料の減りが早くなる →食料確保のために移動 →どんどん減っていく石炭 →石炭確保……
と、いう具合に、都市を拡張&維持するために次から次へとやることが尽きません
目の前の問題を片付けているだけで、あっという間に時間が溶けていきます。
採取ポイントの素材は数が限られており、回収すると復活するまでにしばらく時間がかかります。人員や必要素材が増えるほどにやりくりが難しくなっていくので、どのように都市全体のバランスをとっていくかが重要になります。なかなか大変です。

 

・何をするにも「人」が必要

空中都市の住民は「駒」のような姿で街中に存在しているのですが、設備を作るのも、素材を回収するのも、作ったプロペラやファンを動かすのも、住民がそこへ移動し実際に行います。
都市自体を動かすために「人」が必要不可欠ですが、その住民を養っていかなくてはならない点が、この手のゲームにしては珍しいと思いました。

 

注意点

ゲーム自体は日本語に対応していますが、タイトル画面からそのまま開始するとオープニングムービーが英語音声のみで始まってしまいます。
設定画面で字幕を設定しておけばムービーシーンに字幕が表示されるので、最初からプレイする場合には、タイトル画面の「設定」から「字幕」をONにしておくことをおすすめします。

 

その他

通常モードの他に、ハードモードやクリエイティブモードも存在します。

クリエイティブモードでは、揚力の概念はあるものの設備が置き放題です。最高か!

 

まとめ

住人の要求を満たしつつ、上手くバランスをとりつつ都市を拡張していく――。
ゲームの雰囲気に惹かれてプレイしてみましたが、あれがやりたいこれをやりたいと進めていくうちに、気が付いたら夢中になってプレイしていました。
本編の他にクリエイティブモードもあり、遊んだ時間はトータルで20時間ほど。
スチームパンク好きの自分にはたまらないゲームでした!