二人のキャラクターを操作して、謎を解いていくタイプのゲームである『Aliisha』。
よくある「一人でも二人でも遊べる系の謎解きゲーム」かと思っていたら案外そうでもなかったので、気になっている方の参考になればと思ってまとめました。
ストーリーのネタバレはありません。
ソロモードでプレイした感想がメインです。結構辛口。
一人でプレイしてみたものの…
【そもそも、二人プレイが前提のゲームっぽい】
プレイ前は、よくある「特徴の異なる二人を操作して、謎を解いていくタイプの一人用アドベンチャーゲーム(二人プレイも可能)」だと思い込んでいたのですが、実際にプレイしてみると、二人での協力プレイを想定したゲームでした。
そもそも、二人プレイが可能なゲームにはいくつかのパターンがあります。
基本は一人で遊べるものの、お裾分けプレイなどで1つの画面で二人目が2Pプレイヤーとして一緒に遊ぶことができるものがこれに該当します。
カービィなどのアクションゲームと言えばわかりやすいかなと思います。
2.二人プレイを想定しているが、一人でも遊べるパターン
ぱっとたくさんは思いつかないのですが、過去にも紹介した『39 Days to Mars』などが該当します。
このタイプは二人での協力プレイを推奨しているものの、一人用のモードも用意してくれているため、一人でも遊ぶことができるようになっています。
『It Takes Two』、『チックタック:二人のための物語』など、プレイヤーが二人いないと成立しないゲームが該当します。
基本的にはそれぞれで役割が分担されており、それぞれ違う画面を見てプレイするタイプが多いです。
ソフトによってはお裾分けプレイでできるものもありますが、ソフトや本体が二つ必要な場合もあるので、よく確認して購入しなければなりません。
上記で言うと、『Aliisha』は2.二人プレイを想定しているが、一人でも遊べるパターンに該当しますが、一人で遊んだ場合は「二人分用意したギミックを一人で全部解いているだけ」という感じが強く、単純に作業が2倍になるだけ。
ぶっちゃけると、二人とも同じ作業をする場面があったり、これ一人で済む作業だよね?というのを二人分に分けただけの場面もあったりと、一人でプレイしているとテンポ感が悪いです。
また、タイプ的には「異なる特徴の二人を操作して謎を解くゲーム」っぽく見えてしまうのですが、二人のできることにたいして違いはありません。
二人の違いをまとめると、
妹 | 姉(実際はロボを操作) |
---|---|
探検家 | 科学者 |
Xボタンで気になるもののヒントを表示 | ポイントを合わせると情報が表示される |
Joyconを振ったりする操作 | 携帯モードでの操作 |
三人称視点 | 一人称視点 |
× | 拾えるアイテムはキラキラとしたエフェクトあり |
× | 浮遊しているため、上空を自由に移動できる |
Joyconの動かし方のガイドが出る | × |
タッチパネル使用不可 | タッチパネルでの操作可 |
基本的に、姉の方がプレイしやすく設計されています。
ロボだから重いものは持てないとか、細かい作業ができないとかあるんだろうな…と、思っていましたが、全然そんなことはありませんでした。妹と同じ作業がこなせます。
姉ができないことは、全方位の一斉スキャン(探検家の目)ぐらいですが、それも遠い距離だとあまり反応していなかったり見えにくかったりと、そんなに有用ではありません。
おそらく、「ゲームが得意な人は妹を、そうでない人は姉を操作して、二人で協力してプレイしてね!」というようにゲームデザインがされているのではないかと思います。
もっとわかりやすく紹介文にそう書いてくれ…。
良かった点&不満点まとめ
・マルチエンディング
以下で詳しく述べていきます。
【良かった点】
・グラフィックがとっつきやすく綺麗
海外のゲームですが、デフォルメされた人物と綺麗なグラフィックのため、人を選ばないタイプのゲームかなと思います。
・マルチエンディング
エンディングがいくつか用意されているタイプのゲームです。
分岐は最後にあるいくつかの選択肢で決まる模様。
【不満点】
・翻訳が不十分
機械翻訳にかけたものをそのまま持ってきたのかと思うぐらい、翻訳が残念です。
さらには、句読点の位置がおかしく、中黒(これ→・)の高さに句点や読点が表示されます。
読んでいると違和感が拭えず、ストーリーに没頭できませんでした。
また、余談ですがゲーム中の二人の名前は「リシャ」と「アイシャー」。ストアページだと「リーシャ」と「アイーシャ」となっています。
・様々な点で説明不足
》二人プレイに関する説明不足
先にも述べましたが、二人プレイで遊ぶことをメインにデザインされているっぽいものの、公式の説明文ではそれが押し出されてはいません。
また、二人プレイ対応ゲームにも関わらず、公式サイトやストアページなどには二人プレイのやり方や必要なものについての詳細がありません。
》ゲームのギミックやシステム面の説明不足
翻訳の不十分さも相まって、説明がわかりにくかったり、説明が説明になってないということがあり、「いや、どうするんだよこれ」という場面に何度も直面しました。
ものによっては、動かし方の説明がそもそもなかったりもします。
・操作性の悪さ
》移動速度が遅い
》Joyconの動かし方がわかりにくい
》一人プレイの場合、二人の切り替えが「ZL長押し+左右選択」のため、ワンタッチで切り替えができない。頻繁に切り替える場面ではかなりのストレス。
・アイテムが消えるバグで進行不能に
道中でうっかり落としたり、何らかの原因でアイテムが消失するバグに遭遇しました。
ゲームを立ち上げ直したりすることで、最終的にはなんとかなりました…。
二人プレイに必要なもの
おすそ分けプレイ(1つの本体を二人で使用)では、二人プレイができません!
二人プレイをするためには、本体が2台必要になります。
ゲームソフトについては、DLソフトならば2台まで共有できるやり方が任天堂のサポートページの「2台目本体の購入後にやること」で紹介されているので、その方法を使えばソフト1本でも可能(但し、ネット環境が必須)。
共有云々はちょっといろいろ手順があるので、ソフト1本で友達と遊ぶのは現実的ではないと思います。
まとめ
二人プレイ対応のパズルアドベンチャーであり、一人用モードも用意されている本作ですが、一人プレイでは単純に二人分どちらもこなすだけで、かつ二人には特徴的な違いもそんなにないために単純に作業が2倍になるだけ……。
特に、終盤ステージでは一手動かしてはキャラを切り替え、一手動かしてはキャラを切り替え…という場面が続き、正直面倒さが勝ってしまってあまり楽しめず、残念ながら、一人で遊ぶにはおすすめできないゲームでした。
さらには、我が家のJoyconはドリフトで使い物にならないために普段はプロコンでゲームをしているのですが、まさかのプロコン非対応。
泣く泣くJoyconで遊びましたが、いやぁ大変でした。いい加減修理に出すか買い替えるかしないとな……。
二人プレイで遊べばまた違った感想になるかもしれませんが、おすそ分けプレイができないので、ちょっとハードルが高いですね。