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The Stillness of the Wind|人生について考えさせられる悟りゲーム【後半ネタバレありレビュー】

前から気になっていたこちらのゲーム、セールを機にプレイしてみました。
説明文を見たら、ヤギを世話したり、植物を育てたり…という感じなので、牧〇物語を想像しがちですが、ゆるゆる癒しゲーを期待して始めると、とんでもない目に遭うのでご注意を
ほのぼのスローライフゲームではありません。なんというか色々と人生について考えさせられるゲームでした…。

この記事では、『The Stillness of the Wind』について、どんなゲームなのかを遊んでみた感想を交えつつ紹介していきます。

 

【一体どんなゲームなの?】

砂漠の真ん中にぽつんと佇む一軒家。
ここに一人で暮らすタルマおばあちゃんが主人公です。

ストーリーについての話は避けますが、このゲーム、何をするかはプレイヤー次第
のんびり作物を育てるもよし、砂漠を探索してみるもよし、商人と物々交換をして生活を豊かにするもよし!
タスクは決まっていないので、好きに行動してOKです。

しかし、主人公はおばあちゃんなので、移動スピードもゆっくりだし、一つの作業もサクサクとは終わらず、思うように作業が進まないまま、あっという間に一日が終わってしまいます。
ですが、別にやらなければいけないことは決まっていないので、一生懸命働いてもいいし、逆にほぼ手を抜いても大丈夫なのです。

自分で少しプレイしてから友人にも遊んでもらいましたが、やることが全然違っていて性格が出るなあという感じでした。

 

【操作関連】

①言語設定が必要

ゲームの操作関連ですが、起動してそのまま始めると英語で進んでしまうので、カーソルが動かせるようになってから+ボタンを押して、「メニュー」→「言語設定」をする必要があります。
なお、この設定はゲームを終了して続きから遊ぼうとすると初期化されているので、ゲームを始めるたびに設定しなければなりません。

 

②操作方法

チュートリアルらしいチュートリアルが、ボタン説明以外皆無です!
最初の頃はやりたいことができずにめちゃくちゃ困ったので、基本アクションなどは別記事にまとめておきます。
手探りで遊ぶのも面白いと思うので、必要な方だけ見ることをオススメします。

rocagamech10.hatenablog.jp

 

【プレイ後の感想】

以下、折り畳み部分にネタバレあり
自分が一体どんなプレイになり、何を感じたのか。単なる感想まとめです。長いです。
未プレイの方はご注意を。

クリックで詳細表示

 

 

さて、最後までプレイしての感想になりますが、

 

 

 

 

 

 

 

 

し ん ど か っ た …

 

最初のころは空の美しさに心惹かれながらゲームスタートするも、肝心の操作がわからず初日から躓くという事態に。
ずっと干し草の育て方とヤギへのあげ方を模索していました。

あげくの果てに、あちこち調べてから出かけてしまった結果、柵が開けっ放しでヤギが逃亡。開始二日目にして一匹犠牲になるという…。
卵の採り方もわからなくて、これも3日くらいかかってました。
あとは、行商人と交換したつもりができてないとかてんやわんや。

まあ、そんなこんなの事件はありましたが、試行錯誤して一通りの操作を理解してからはやりたいことが盛りだくさん!

朝起きて卵を採って、ヤギの乳しぼりしてミルクを火にかけて、畑の作物に水をやろうと思ったら行商人が来て、そんなこんなで本当はおでかけしたいけど家の敷地内だけで1日が終わるという繰り返し。

明日は何しようかな。
チーズも作りたいけど数に余裕はあるし、明日はお休みして出かけてみようかな。
花の種があるけど、全部水やりはできないから野菜を採り終わったら植えてみようかな。
などなど、すべてのタスクはこなせないので行動を取捨選択する必要が出てきます。
でもそういった過程も個人的には楽しかったんですよ。途中までは…ね……。

白黒っぽい謎の演出(わけがわからず怖かった。※ホラーではない)が入ったり、でっかいカラスを目撃したり、狼の話が出てきたり、送られてくる手紙の内容がちょっと困惑する内容だったり…。

不穏な気配を感じつつ過ごしていたら、ある晩、突然遠吠えとなんか怖いBGMが!

よくわからなかったのでおばあちゃんにはさっさと寝てもらったのですが、翌日になってヤギが一匹減っているという…。

柵あってもだめなんかい!!

せっかく買いなおしたヤギが大きくなったばかりだったのに…。
まあ、そのうち残りのヤギも全滅したんですけど、ここからの転落加減がえげつない。

「…まあ、ヤギはいなくなったけど、今度行商のおじちゃんが来たら交換してもらおう。それに鶏もいるからご飯はどうにかなる、大丈夫!」

と、思っていたら、ある日忽然と姿を消す鶏。しかも全部いっぺんに。

「ま、まあ鶏なら交換しやすいから(以下略)」
と、思っていたけど、交換ラインナップに鶏がいない日が続く。

「ま…ま、まあ、鶏がいなくてもまだ野菜もあるし、キノコも生えてるし!」
と、思っていたら、水をやっているのに枯れる農作物。

「あ…新しい作物を植えよう!よし!畑を耕したぞ!」
そして植えようと思ったら、

タルマ「もう種がないわ」

ひええええええええええええええええええっ!!( ゚Д゚)

「だ、だいじょうぶだ。手持ちの食料はまだある。
それにキノコがある。キノコがあちこちに生えてるよ!」

というわけで、そんなこんなでしばらくは大丈夫だったものの、一日の時間がめちゃくちゃ短くなってキノコ狩りすら満足にできなくなる。

「大丈夫、大丈夫だ。まだ卵とキノコのストックはある。まだ生きていける!今日の夕食は卵だ!さて、調理を…」

タルマ「薪がないわ」

ぬうああああああああああああああああああああああああああああああッ!!( Д )゜゜

薪なんてシステムあったんかい!(※収集物にはありません)

もうね、この後はね…もうね……。

なんか、この………終盤に向けて確実に行動を潰されていく仕様が……しんどい。
しんどいけど、「最期」に向けて進んでいくこの一連の演出はお見事。
どんなに頑張っても抗えないものがあるということですよね……。

年を取っていくと、きっと思うように何もかもはできなくなるし、いろいろなものを手放していかなければならないんだろうな…とも思わせます。

 

この記事の最初の方で友人とのプレイの差についてちょこっと述べましたが、自分はとにかく牧〇物語の感覚で必死に働いて働いて、少しでも生活を豊かにしたい。
ヤギからはしっかり二匹分取るし、畑もできるだけ水辺の近くに作ったり、チーズもできるだけまとめて作成するし…といったスタイル。
物々交換は余裕ができたら本を貰って、まあちょっとお高い雑貨とかもたまに買おうか。というタイプでした。

対して友人は、別に毎日チーズは作らなくてもいいし、柵も常に開けっ放しでヤギがお散歩に行っても帰ってくるだろうからと気にしない。畑も気が向いた場所に作って、卵だけはしっかり採る。そして、たいていの時間を砂漠のお散歩に費やす。という感じ。ちなみに交換は鶏優先で雑貨は大抵買っていました。

なんというか、このゲームを振り返ってみて、「自分はあくせく必死に働いてばかりで、いつも時間に追われてばかりだったな…空が綺麗だなんて初めの頃しか思わなかったな…」と、なんだか勿体ない日々を過ごしてしまった気持ちになりました。

だって、どんなに資産を貯めても、結局すべて無くなったんですから。

こんなことなら、もっとこの砂漠の舞台を堪能したり、おばあちゃんの過去に思いを馳せたりした方が良かったのにな…と思いました。そして同時に、今の自分のリアルの生活についても、いろいろと思うことがあったのでした。

タルマおばあちゃんは幸せだったのかな……。

エンディングについては、最終日前日の行動で若干変わるようですね。ほんとに少しだけ。

(以上で折り畳み部分は終了です!)

 
 

【まとめ(ネタバレなし)】

プレイしてみて、ある意味新鮮な体験だったなぁと思いました。

自分は4時間ほどでエンディングに到達。
数時間あれば終わるボリュームなので割とサクッとプレイできますが、明るい内容ではないので、心に余裕がないときは、やめたほうがいいと思います…ほんとに…。